2010年3月28日日曜日

熊切先生、22年間お疲れさまでした。

戦後の昭和史をドキュメンタリーの視点で撮影し続ける私の憧れの写真家の熊切圭介先生が22年間教鞭に立っていた日本大学藝術学部写真学科を今月ご退官されました。

私は日芸在学時代、熊切先生の報道の授業と4年のゼミを専攻して以来、先生の写真の持つ真実をねじ曲げずストレートに伝える力に魅了され常に熊切先生は自分の憧れでした。

日芸の教授としてはご退官されましたが、日本写真協会の会長としての職務等まだまだお忙しくご活躍されており、なんといってもカメラマンには定年はありませんので今後も素敵な写真で私達を魅了して頂ける事でしょう。

昨日はそんな熊切先生を囲みご退官のお祝いをするゼミの集まりがあり私も参加させて頂きました。


先生のゼミがスタートした初年期から昨年度の生徒まで計40名以上、先生に教えを受けた皆さんが集まり楽しい宴が催されました。

皆が会場に到着する時に先生は入り口でずっと立ちづくめで一人一人にお声を掛けて頂き 、さらには参加者全員の挨拶の際もずっと席からお立ちになり話を聞いて下さりました。

自分は1990年代の卒業生の席の皆さんとテーブルを囲み、残念ながら同期は一人も居ませんでしたが、先輩、後輩達と先生の思い出話や写真の話で盛り上がり再会を約束しました。

来年の1月には代々木で先生の個展をされるとのこと。
まだまだお元気でご活躍されている先生のバイタリティの源はどこから湧いて来るんでしょう。
こうして過去の卒業した生徒がご退官を祝いにこんなにも集まるのは、先生の魅力的なお人柄があってこそですね〜。


帰りに会に参加したみんなに先生から素敵なプレゼントが!
先生の写真集じゃないですか〜!! 有り難や有り難や!!

全員分にサインが入っていて、この日会場でみんなが到着する1時間前から書いて下さったとの事。

本当に感謝です!有り難うございます。

先生に携帯番号を聞き、近々事務所に遊びに行かせて頂きます。


憧れの熊切先生
学生時代から成長したのかわかりませんが、現在の自分の魂が入った写真を見て下さいね〜!
センスねえなあお前は〜。なんて未だに言われてしまうかも(笑)

2010年3月23日火曜日

パッションとファッション

今日は六本木へ映画を見に。
前々から行きたいと思っていたオーシャンズへ。

いやあ、やはりドデカイスクリーンで見る海の映像は素晴らしいね!!
15分で鳥肌が立ち、30分で何故か目頭が熱くなった。

でもさ、、、これ本当に残念なんだけど、途中で興ざめする映像が出てから全てが作為的に見えてきて非常に後味悪い印象に。
なんで!あそこでイルカ漁やマグロ漁の映像を入れ込む必要があるのさ。
映画の言わんとしてるメッセージは非常に誰にでも伝わりやすく、映像もとても素晴らしいの一言でめちゃくちゃ映像に引き込まれていたのに、こんな嫌な印象残すってなんでだろ。
たまたま定置網にかかってしまったカジキやマンボウの映像もそれらのメッセージ的なコメントで語られる始末。

例えそれが本意でなくとも、日本バッシングとして見えても仕方ない様な映像を入れ込む事でとっても覚めてしまう人もいるんだよね。
最後の協賛のとこに何気なく入っていた”Sea Shepherd”の文字がさらに追い打ちをかける様に印象を悪くしていた。

だからこんな事思ってしまうのか、オーシャンズと同じフランスで四半世紀前につくられた映画「クストーの沈黙の世界」というドキュメンタリー映画では調査という名のもとで海にダイナマイトを投げて、その衝撃で浮いてきた魚の数や種類を調べたり、調査船のスクリューに巻き込まれた子供のクジラを船で引っぱり鮫を集めて、甲板で笑いながら大量の鮫を棒切れで撲殺していたり、オーシャンズにも出ていたカスリハタを小さなゲージに閉じ込めて見せ物にしたりしていたくせに、その映画に数々の賞を与えた国がさあ。。今更なにを言ってんの、ってへんな偏見を持って見てしまうじゃないの。
ちなみに自分はクストーの映画は好きで三部作とも家にビデオ持っていますが。
その映画も嫌いにさせないでくださいねー。

ウミガメが海に帰るシーンだってあんな炎天下の最中に出て行ったらそりゃあ海鳥に食われちまうよ。ウミガメって早朝の外敵に目立たない時間に海に帰るんじゃないの。俺が無知すぎるのかな。自分が今迄生で見たり話や映像で見た限りではそのような条件であったけど。
他にも突っ込みどころがいくつかあったけど、それは全て冒頭に書いた一部分の映像を見てから思い始めてきた事。

それと映画の最後に、撮影では生き物を故意的に殺したりしていません、一部そのようなシーンでは人為的に加工しています的な(文面は全部覚えていないので多分こんな感じだったと思う。)文句が出て更に逆に疑いを深める結果になってしまった。

こんな事書きたく無いけど、これは俺がストレートに感じた印象です。

まあそんな後味の悪さの後ミッドタウンの親父の写真展へ。
これって息子だから手前味噌になるのかな、いやあ実に素晴らしかった!
僅か数センチの小さな生き物の実寸の写真をルーペを使って見せられるとは!
そんな発想無かったわ!思わず脱帽でした。

六本木東京ミッドタウンのフジフィルムスクエアで4/7日まで開催しているのでまだ見ていない方は是非行って見て下さいな〜^^

その後同じくミッドタウンでおこなわれたコシノヒロコさんのファッションショーへ。
2度ばかりお仕事でご一緒させて頂いて以来、毎回ショーの招待状を送って下さります。

毎回本当に楽しみにしているんですが、今回は2010-2011オータム・ウインターコレクションです。
暗転したステージに突然ドテッ腹に響く大音響、そしてモノトーンの服に身を包んだバービー人形のようなモデルさんの無機質な行進。
ショーの後半には一変して初めて見る色の組み合わせと奇抜さの一歩手前の洗練されたファッションの渦、渦、渦。
なんだろうファッションに疎い俺だからうまく言えていないかもしれないが、
一言で語るならジョニーデップが普段着でメチャクチャセンスの良いピエロに扮した感じ?
アンジェリーナジョリーでもなんでもいいんだが、

いやwこれは実に的外れなコメントですな。失礼;

とにかく自分は海の生き物達のデザインは人間の想像を遥かに超えたファッションである。と思っていたのだが、これ撤回します。
コシノヒロコさんの頭の中には、その自然界の生き物全てのデザインも頭の中に入っているんではないだろうか。そう思わせる程素晴らしかったです。

今日は映画、写真展、ファッションショーとジャンルの異なる創作物に触れましたがジャンルを超越した素晴らしさってありますね。

めちゃくちゃ触発された一日でした。

2010年3月17日水曜日

きれいな海を残すために。今できること、今、考えよう

水中カメラメーカーSEA&SEAのホームページに私を含め5名の水中カメラマンのインタビュー動画がアップされております。

先日おこなわれたダイビングフェスティバル2010のSEA&SEAのブースで流れていたものですが、会場で良くご覧に慣れなかった方、まだご覧になっていない方はこちらから見ることができます。

↓インタビューページはこちらから↓
きれいな海をのこすために。今できること、今、考えよう

それぞれの写真に対する思いや体験談等他ではなかなか聞くことの出来ない裏話なども満載です。
自分は皆さんの話にめっちゃ惹き付けられ思わずそうそう!と独り言を漏らしながら見させて頂きました。

これはホントおもしろいですよー!

ダイバーが今何を伝え、何を考えていかなければならないのか。
写真と海を通してこそ感じることの出来る環境に対する思いや新たな価値観を自分は語らせて頂きました。

是非見て下さいね〜。
(髪型がキマッテナイ私はさておき、大ファンの先輩方はみんなカッコいいです!)

月刊ダイバーの表紙に!?


今月号のダイバーの表紙に載ってしまった!?

なーんて;先日お台場でおこなわれたダイビングフェスティバル2010で月刊ダイバーさんのブースにお邪魔した際、表紙風の背景をバックに撮影してもらったものが今月号の月刊ダイバーの「表紙になろう!2010」のコーナーに掲載されておりました。
一緒に写っているのは妻とダイビングサービス・海侍の池田夫妻です。

なんだかみんな爽やかな笑顔なのに、自分は中途半端な顔しとりますなあ(笑)
写されるのはホント苦手なんですぅ。。

でも仲の良い二人+相方と一緒に写った写真を雑誌に掲載して頂きとても良い記念になりました。

月刊ダイバーさん有り難うございます。

2010年3月8日月曜日

海を愛する仲間達

随分とブログをお休みしておりました。
別に意図して書かなかった訳では無いのです。
出し惜しみしても意味の無いのでバンバン書いていきましょうね^^

先週末久々に大瀬崎へ行ってまいりました。
前々から海侍の池田夫妻・シーアンドシーの尾崎さん、水中写真家のたまきさん夫妻と計画しておりましたアンコウ撮影ツアーですが、海のコンディションや日程が合わずに延び延びになっておりました。

そしてようやく再度皆の予定が合ったので 悪天候の中でも強行集結。
海侍のエルグランドに皆便乗させてもらった為、5人と山盛り器材でも余裕のファーストクラス気分。

期待感MAXの車中はアンコウやマンボウの話が飛び交います。

しかし次第に雲行きが暗転。。
朝からパラパラきていた雨が東名海老名を越えた辺りで本格的に降り始めてきました。。

ワイド一本フィルムで勝負の男らしい尾崎さんを目前にマクロの話をする私に冷たい視線が刺さります。。



現地でお客さんのぎょーぎさんも合流で益々テンションがヒートアップ!と思いきや大瀬に着く頃には本格的などしゃ降りに。。
次第に誰もアンコウの話をしなくなり昼食何にする的な話題中心に。。
まあこんな日もあります。

でもこんな日だからこそワイドレンズ一本で勝負の人は引きが強くなるのです。
みんながマクロレンズ付けてる中、アッという大物が現れたらどうでしょう。ワイドレンズを選んだ故に訪れるであろう圧倒的優越感、周りが指くわえて見ている間ヒーロータイムに浸れちゃうんですよ。(俺性格悪ぅ;)

決してワイド一本アンコウ一直線の尾崎さんの無言の圧力に屈してワイドを選んだ訳ではありません!

ワイド、マクロレンズ2台体制で望んだ私ですが敢えてワイド一本で真っ暗な海へ向います。



パシャコン!
どうです?暗くたって被写体選べばワイドだっていけちゃいます。
このミノカサゴを撮影中アンコウ探しをかってでてくれたガイドの池田さんは深く暗い海底へ消えて行きました。
時期がもう遅すぎるのかアンコウは見つからなかったですがそれでも探してくれたガイドとしてのプロ根性に脱帽です。

その後ドン引きの干潮時に敢えて足場の悪い外海へ、昼飯を挟み更に湾内をエキジット時間ギリギリまで潜りましたがお目当ての生物には巡り会えずに終了。

それでも腹抱える程の楽しいおしゃべりに夜の酒盛りにと最高にハッピーな一日でした。

海ってホント一緒に行く人の面子で印象が変わりますね。
今回の海は安心感に包まれたアットホームで温かな印象を受けました。

又同じ面子で釣りツアー計画中。
釣りは苦手な私ですが、このメンバーなら是非行ってみたいです。
メバルなんていいなあ。
楽しみです〜〜!!

 

P.S.
そうそう、大瀬崎にいた メバルですが頭の辺りが怪我していて白く腐っていた。
この状態で1ヶ月以上この場所にいるらしい。
釣られそうになって逃げ延びたのかなあ?勝手な想像ですが。
釣りするなら巧く釣り上げて美味しく食べてあげたいね。